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菖蒲 信博
JNC TN1400 99-014, 26 Pages, 1999/05
核燃料サイクル開発機構は、国の方針に基づき、高レベル放射性廃棄物の地層処分研究開発の中核的椎進機関として、自ら研究開発を進めるとともに、関係研究機関等の協力を得て2000年前までに研究開発成果の取りまとめ(「第2次取りまとめ」)を行い、これを公表する。既に、平成4年の「第1次取りまとめ」によって、我が国の地層処分の安全確保を図っていく上での技術的可能性が明らかになったが、「第2次取りまとめ」では、地層処分の技術的信頼性を明らかにするとともに、実施主体が処分事業を進める上での処分予定地選定や、将来の安全規制における安全基準の策定に資する技術的拠り所を提示する。「第2次取りまとめ」にあたっては、作業の進捗に応じて成果を積極的に公表し、透明性を確保することが何よりも重要であり、これは地層処分の技術的信頼性に対する、専門家や国民各位の幅広いご理解とご支持を頂くための基礎であると考える。このため、昨年9月には「第2次取りまとめ」の第1ドラフトを国へ報告し、併せて、第5回地層処分研究開発報告会を開催し、専門家や国民各位に進捗状況を報告するとともに、広く意見を聴取した。今般、第1ドラフトに引き続き、更に技術的に詳細な内容を集約した第2ドラフトを取りまとめ、それを最終的な報告書に反映させるため本報告会を開催した。今回は「地層処分研究開発第2次取りまとめの現状と今後」と題して、関係各位の講演や関係研究機関の研究成果の展示発表を頂き、国や関係各機関との密接な協力のもとでの報告会とした。招待講演(1)放射性慶棄物処分方策の現状について科学技術庁原子力局廃棄物政策課長青山伸(2)高レベル放射性廃棄物地層処分の事業化に向けた検討状況について通商産業省資源エネルギー庁原子力産業課長鈴木正徳(3)高レベル放射性廃棄物処分の俯瞰工学東京大学教授鈴木篤之2.第2次取りまとめの進捗状況報告2000年レポートチーム部長増田純男3.パネルディスカッション(地属処分の技術的信頼性)
増田 純男; 梅木 博之; 清水 和彦; 宮原 要; 内藤 守正; 長谷川 宏; 岩佐 健吾
JNC TN1400 99-008, 656 Pages, 1999/04
核燃料サイクル開発機構(以下,サイクル機構)では,平成9年4月に公表された原子力委員会原子力バックエンド対策専門部会報告書「高レベル放射性廃棄物の地層処分研究開発等の今後の進め方について」(以下,専門部会報告書)に従って,関連する研究機関等の協力を得つつ,地層処分に関わる研究開発を様々な分野において進めてきている。研究開発の全体目標は「わが国における地層処分の技術的信頼性」を示すことにあり,その成果を技術報告書(以下,第2次取りまとめ)として国に提出しその評価を仰ぐこととされている。第2次取りまとめは,平成4年に公表された第1次取りまとめの成果を受けて処分の技術的信頼性を示し,国による評価を経て処分事業を進める上での処分予定地の選定,安全墓準の策定の技術的拠り所を与えるとともに,2000年以降の研究開発の具体化にとって極めで重要なものと位置づけられているものである。平成10年9月には,地層処分に関連する領域の専門家の方々から研究開発の内容や進捗状況について忌憚のない指摘や議論を頂くため,専門部会報告書に示された個々の課題に対する研究開発の成果を中間的に整理した第2次取りまとめ第lドラフトを,専門部会に報告,公表した。第lドラフトを素材とした指摘や議論およびそれ以降の研究開発の進捗を踏まえて,このたび第2ドラフトをまとめた。第2ドラフトは総論レポートと専門部会報告書に示された主要な研究開発分野である「地質環境条件の調査研究」,「地層処分の工学技術」及び「地層処分システムの安全評価」のそれぞれに対応する3つの分冊から構成されている。本資料はこのうちの総論レポートであり,専門部会報告書の主に第I部で明らかにされた第2次取りまとめに盛り込まれるべき技術的内容に対して総合的に応え,地層処分の事業や安全規制を進める上で必要となる包括的な技術晴報を与えるとともに,意思決定にかかわる関係者の判断の技術的根拠を提供することを目指したものである。その記述を支える技術的根拠となる研究開発の成果の詳細については,第2ドラフトの3つの分冊に示されている。第2ドラフトの総論レポートと3つの分冊については,第1ドラフト同様,地層処分に関連する領域の専門家の方々から研究開発の内容や進捗状況について忌憚のない指摘や議論を頂くとともに,英語版を作成し国際的なレビューを受ける予定である。これらのレビ